【設立趣旨】
障害当事者が中心となって障害者の自立を支援するセンターとして自立生活センターがアメリカのバークレーで生まれて約40年、その後、日本に伝わってから30年あまりが過ぎました。これまで日本各地に多くの自立生活センターが誕生し、そこでエンパワメントされた障害者が地域での自立生活を獲得していきました。ここで言う自立とは、どんなに重度の障害があっても介助を使い、いろんな人のサポート得ながら、地域でいきいきと自分らしい生活を獲得していくという、新しい自立の考え方が生まれました。
そうして地域に自立障害者が一人増え二人増えするうちに、その地域では障害者の介助保障が充実していき街のバリアフリー化が進むなど障害者が住みやすい街に変わっていきました。このように、障害者自身がエンパワメントされ、地域で自分らしい自立生活を獲得し社会を変えていく活動を障害者の自立生活運動と言います。この20年ほどの間に、大阪府内でも10数か所に及ぶ自立生活センターが立ち上がり、障害者の自立と社会参加は広がっていきましたが、泉州地域では、まだまだ自立生活運動が根付いておらず、障害者の自立と社会参加が広がっていきませんでした。
そのような状況を打破すべく、泉州地域で自立生活運動を広げていくために、この岸和田の地に自立生活センター・いこらーを立ち上げることを決意しました。
泉州地域で生まれ育った障害者が、または人生半ばで障害者となった人が、自分の街より「介助制度が充実しているから」「交通アクセスがよくて外出しやすいから」というような理由で住み慣れた街を離れていかなくて済むように、この泉州地域で一人でも多くの障害者がいきいきと自分らしい自立生活を実現していけるよう自立生活センター・いこらーの活動を進めていきたいと考えています。
2012年7月1日
自立生活センター・いこらー
代表 東谷 太