自立生活センター・いこらー 第3回公開セミナー

『障害者発☆地域の防災力アップセミナー』


日時:2015年3月29日(日)13:30〜16:30
場所:岸和田市立浪切ホール特別会議室


主催:自立生活センター・いこらー  共催:岸和田市社会福祉協議会

協力:みんなの労働文化センター、被災地障がい者センター・石巻、有限会社 協和ブロック

◇企画の主旨

 自立生活センター・いこらーは「防災」をテーマとした様々な活動を行ってきました。東日本大震災における被災地への訪問や、
被災された障害者との交流、被災地での地域住民の交流イベントの企画や参加。または被災障害者を大阪に招き、
45日の日程で
自立生活をされている障害者との交流や多種多様な事業所への訪問、大阪や京都や兵庫などボランティアと一緒に社会体験をする
「かんさい☆なう」という企画の実施。岸和田においては、災害ボランティアセンター設置訓練や、地域の避難訓練への参加など、
積極的に活動を行ってきました(その活動の報告は「いこらー通信」に報告をしています。)。
 

「防災」とは個人の日常的な備えのみではありません。大震災時にいかに命を繋ぎとめるのか。
家宅の崩壊や火災、津波から逃れたとしてもその「命」が助かったとは言えません。その場に留まるのか、避難するのかの選択があり、
その過程の中で奪われる命があるのです。その「命」を繋ぎとめる為には、「地域の人々との繋がり」が鍵となります。
 

障害者自らが「防災」活動をする行為は、震災時における「震災弱者」と呼ばれる方々の支援活動と言えるかもしれません。
独居の高齢者や子ども達など震災時におけるあらゆる困難の想定を「いこらー」に集う障害者が実践することにより、
「震災弱者」への対応策の一助となりうるからです。その為には障害者への理解を市民に広く語らなければなりません。

しかし、現実に行われる避難訓練や防災訓練に障害者が参加することは稀であり、車椅子で生活をされている方や重度の知的障害者の方が
積極的に地域の人々と活動をすることはありません。「いこらー」の車椅子障害者が地域の避難・防災訓練に積極的に参加するということは、
今現在、地域で生活をされている障害者の方々が社会での活動に参加したいとの思いを喚起したり、参加しやすい環境を整備する役割があります。
 

障害者の避難・防災訓練への参加は、「障害者のための防災」活動ではなく、「障害者からの防災」を通じた活動が
、地域の人々への障害者の理解を深める活動となり、地域の人々との繋がりが地域での「防災力」の向上となります。
障害者のみではなくあらゆる「震災弱者」への市民の理解と支援に広がり、
地域の人々との新しい繋がりを創るきっかけとなるセミナーになることを願っております。



休日で悪天候だったにもかかわらずたくさんの方に
参加していただきました。ありがとうございます。m(_ _)m
講演@:NPO法人みんなの労働文化センターのみなさん
「地域で当たり前にくらしたい〜阪神淡路大震災の経験から〜」
講演@:NPO法人みんなの労働文化センターのみなさん
「地域で当たり前にくらしたい〜阪神淡路大震災の経験から〜」
講演A:宮城県石巻市 おたがいさまの会 新田綾女さん理恵さん親子
「東日本大震災 重度障害者の被災とこれからの街づくりについて」
活動報告@:日常生活支援ネットワーク 椎名保友さん
「まちなか被災シミュレーションの実践報告」
活動報告A:自立生活センター・いこらー&アドバイザー防災士の木村郁夫さん
「障害者発☆身近な生活の防災報告」
質疑応答:コーデネーター、岸和田市社会福祉協議会 青山さん
                                (写真中央)
防災士:木村さんのリュックの中身の防災グッズ@
防災士:木村さんのリュックの中身の防災グッズA
会場後方には、「ゆめ風基金」よりお借りした 東日本大震災のパネル展示も
会場後方には、「ゆめ風基金」よりお借りした 東日本大震災のパネル展示も
会場後方には、「ゆめ風基金」よりお借りした 東日本大震災のパネル展示も
当日、受付けのようす。
当日、受付けのようす。
書籍販売もおこないました。
今回も、手話通訳のお二人にご協力いただきました。